士業の業際① の記事はたくさんの方に読んで頂けたようで、ありがとうございました。すでに訂正済みですが、記載内容の一部に誤りがありましたのでご報告致します。
「土地の所有権移転、地目変更登記は司法書士の職域」といった旨の記載をしておりましたが、地目変更登記は土地家屋調査士の職域です。
私は登記業務はすべて司法書士さんの職域だと誤った認識をしておりました…。司法書士さん、土地家屋調査士さん、その他のみなさんも申し訳ありませんでした。また、ご指摘くださった先生、ありがとうございました。
今回の記事では、業際に関して私が依頼人に実際に言われたことなどを、ゆるくご紹介していきたいと思います。
※今回の記事は目次の4〜5です。
※1〜3の記事はこちら→士業の業際①
目次
1.業際とは何か
2.各士業の主な業務
3.業際の具体例
①行政書士と弁護士
②行政書士と税理士
③行政書士と司法書士
④行政書士と社会保険労務士
⑤行政書士と弁理士
4.依頼人に実際に言われたこと
5.業際の説明をする時は丁寧にしないとダメ
4.依頼人に実際に言われたこと
当時私は開業したばかり。コロナ禍真っただ中で、事業復活支援金の申請に追われていた頃でした。この日は依頼人のご希望により、ご自宅(兼事務所)にご訪問。冷たいさんぴん茶やパイナップルを出して下さったり、昔の石垣島の様子をお話しして下さるなど、終始和やかなムードで申請完了。話の中で私が新人の行政書士であることを知ると、「がんばってね」と応援の言葉までかけて下さる優しい依頼人でした。
にも関わらずなのですが、会話がかなり打ち解けてきた終盤、
「でも行政書士さんって、面倒な仕事になると逃げる人もいるよね。」とひとこと。
正直、さんぴん茶とパイナップルが鼻から出そうになりました。
えーー!今までずっと和やかムードだったのに?なんでそんな事言うの!?と、めちゃくちゃびっくり。そろそろ帰りかけてたけど、もう1度座り直して話を聞かせてもらうことに。
聞けば、以前に相続関係説明図の作成を行政書士に依頼したことがあり、その時にいろいろとあったみたいです。話のロジックが少し噛み合わない部分もありましたが、ざっと以下のような内容でした。
・相続人の調査時に、予想していなかった相続人が発覚した
・相続財産の分割でもめたので仲裁して欲しかった
・税金の申告のことも教えて欲しかった
・それなのにその行政書士は「できない」と言うばかりで、何もしてくれなかった
・結局弁護士に入ってもらった など
5.業際の説明をする時は丁寧にしないとダメ
かなり昔の出来事のようだし、事実としてどうなのか、実際にその行政書士がどんな説明をしたのかはわからないけど、これっておそらく業際の説明がうまくできてなかったんじゃないでしょうか。
行政書士の職域ではない業務を依頼された時に、単に「それは行政書士の仕事ではないからできません」という伝え方だと、依頼人は自分が見離されたと感じたり、行政書士が誰かに責任を転嫁したようなイメージを持ってしまう可能性があります。なので、「対応できる仕事の範囲が法律で決められていて、その範囲を超えると違法になる」ところまで説明した方が良いと私は思っています。行政書士ですら業際について調べてみないとわからないことがありますし(私のことです)、士業ではない一般の方に、すぐに業際の理解を求めるのは難しいでしょう。わかりやすい言葉で、かつ、しっかりと丁寧に説明しないと悲しい誤解を招くことになります。そしてこのことは行政書士だけでなく、他の士業にとっても大切なことだと思います。
今回の事案は、業際の説明を丁寧にしないことが原因で依頼人の気持ちを傷つけたり、不安や不満を感じさせてしまうことがあるんだと、私の記憶に強く残ったのでご紹介させて頂きました。※個人を特定できないように配慮してあります。
これで士業の業際のお話はおわりです。
士業の業際①では業際の具体例を、士業の業際②では依頼人への説明で大切だと思うことについて書いてみました。みなさんの業際についての考えや、なにか工夫されていることがありましたら、Twitterやコメント欄で教えていただけると嬉しいです。
それではまたねー!
行政書士 法務事務所とらねこ
行政書士 石垣わか
...........................................................................
ADMiQのフォローお願いします🐣
............................................................................
ความคิดเห็น